こんばんは、クスノキです。ゲーミングPCはBTOと自作PCのどちらかの方法で購入することが多いと思いますが、最近BTOでは10万円以下で販売されている製品も登場しています。
これはPCゲームに興味を持つプレイヤーが増えて裾野が広がるため良いことだと考えられる反面、ゲーミングPCで10万以下は流石にどうなの?という見方もあります。筆者もあまりに安いゲーミングPCに対して厳しい見方をしているのですが、なぜ10万円以下のゲーミングPCを買うべきではないのかについて解説します。
2024年12月におすすめのゲーミングPC
製品名 | NEXTGEAR JG-A7G6T | G-Tune DG-I7G7S | G-GEAR GE9A-X247/XBH |
---|---|---|---|
CPU | Ryzen 7 7700 | i7-14700F | Ryzen 9 9950X |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4070 SUPER | RTX 4080 SUPER |
性能目安 | ✕4K/60FPS △WQHD/60FPS ◯フルHD/144FPS ◯フルHD/60FPS | ✕4K/60FPS ◯WQHD/60FPS △フルHD/144FPS ◯フルHD/60FPS | ◯4K/60FPS ◯WQHD/60FPS ◯フルHD/144FPS |
公式ページ | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
◯:設定を落とさず実現可能
△:設定を落とすことで実現可能
✕:実現不可
目次
10万円以下のゲーミングPCを買ってはいけない理由
10万円以下のゲーミングPCを買ってはいけない理由はわかりやすく一つです。明らかに性能不足です。
ゲーミングPCはPCゲームを快適に動作させるために販売されている製品ですが、じゃあゲーミングPCを買えばすべて快適に遊べるかと言うともちろん違います。
PCゲームは作品によって要求スペックが異なるので10万円以下のゲーミングPCでも快適に遊べるタイトルもあれば、快適とは程遠い、下手すれば起動すらしないようなタイトルもあるわけです。
TikTokでよく見かける「10万円以下のゲーミングPCでVALORANTが快適に遊べる!100fps超えられる!」のような文言でゲーミングPCが宣伝されることがあります。これは嘘ではありませんが悪質だなと感じる宣伝の仕方です。
というのもVALORANTはPCゲームの中で見れば最軽量部類のタイトルです。つまり、どんなPCでもVALORANTは快適に動く可能性が高いのです。そのためVALORANTが快適に遊べるPCは他のPCゲームも快適に遊べるとは限りません。これがApex Legendsが快適と宣伝していればいくらか救いがあるのですが。
他にも性能に余裕のないPCでは色んな制限とデメリットがあります。
性能に余裕のないPCで起きること
10万円以下に限らず性能不足に陥っているゲーミングPCでは色んな”良くないこと”があります。
快適に使える時間が短い
ゲーミングPCはスマホと同じように日々新しいパーツが登場し、最新のものであればあるほど処理性能が高いです。当然ゲームメーカー側も最新の技術を使いたいですから、年を追うごとに快適に遊ぶために求められるスペックは上がり続けます。
もちろんメーカーも切り捨てるようなことはしませんからいきなり「RTX 4090」以外は快適には無理だよなんて暴挙には出ませんが、それでも少しずつ確実にボーダーは上がるわけです。
つまり、すべてのゲーミングPCはいつか快適に使えなくなるタイミングが来るのですが、買ったときから性能の低いゲーミングPCだとそのボーダーに超えられるタイミングが余裕を持って買った人に比べてすぐ訪れることになります。
すべてのゲーミングPCはいつか快適に使えなくなるタイミングが来るので、解決できることではなく程度問題ですから自分の予算に合わせたうえで余裕を持たせた性能にしておくことが重要です。
ゲームが快適に遊べない
繰り返しにはなりますがPCゲームはタイトルによって要求スペックが異なります。そのため、自分のPCが持つ性能以上を求めてくるゲームは快適に遊べないことを意味します。
具体的にゲームはフレームレートという1秒間に何枚の画像が更新されるかという指標を用いますが、この数値が悪化することでゲームの映像がカクカクしてきます。スマホゲームでも覚えがある方がいるかも知れませんね。
PCゲームにおけるフレームレートの目安は後述しますが、どんなジャンルであっても最低60fps以上で安定させないとカクカクしていることを感じます。
画質を落とさないといけなくなったり
フレームレートを安定的に出せないPCでゲームを快適にするためには画質設定を落とすことが求められます。せっかく綺麗に遊べるはずだったゲームの映像がガビガビになってしまうのはもったいないです。
競技性の高いタイトルではフレームレートを少しでも高くするためにあえて設定を落として遊ぶこともありますが、アクションRPGはできればトレーラーと同じような画質で遊びたいですよね。
では具体的にいくらくらいの予算を用意すれば多くのゲームタイトルが快適に遊べるようになるのでしょうか。
ゲーミングPCの快適度目安表
多くの人に遊ばれているゲームで目安表を作成しました。
予算別ゲーミングPCの快適度目安表
どれくらいのお金をかければ求める快適度が実現できるのかがある程度わかる目安表を作りました。
前提としてCPUとグラフィックボード、特にグラフィックボードに優先的に予算をかけてあるPCでの目安になります。CPUとグラフィックボードのバランスが取れていないものやオプションによる拡張を行う場合はこの目安表には当てはまらないので注意しましょう。
【2024年版】予算別ゲーミングPCの快適度目安表(Apex Legends基準):
~60万 | ~50万 | ~40万 | ~30万 | ~20万 | ~10万 | |
4K/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 厳しい |
WQHD/144FPS | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 厳しい | 厳しい |
WQHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 |
フルHD/240FPS | とても快適 | とても快適 | 快適 | 厳しい | 厳しい | 厳しい |
フルHD/144FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 厳しい |
フルHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 |
快適:設定を落とすことで実現可能
厳しい:その価格帯での実現は難しい
グラボ別ゲーミングPCの快適度目安表
今発売されているNVIDIAの「RTX 40」世代における性能目安は以下のとおりです。実際の性能はゲームが求める負荷に依存するので下記リストに当てはまらない作品もある点はご容赦ください。
FPSゲームにおけるグラフィックボード別快適度(Apex Legendsで想定):
RTX 4090 | RTX 4080 SUPER | RTX 4080 | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti | RTX 4070 SUPER | RTX 4070 | RTX 4060 Ti | RTX 4060 | GTX 1660 Super | |
4K/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 厳しい |
WQHD/144FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 快適 | 厳しい |
WQHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 |
フルHD/240FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 厳しい | 厳しい | 厳しい |
フルHD/144FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 厳しい |
フルHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 |
アクションRPGにおけるグラフィックボード別快適度(とても重いサイバーパンク2077で想定):
RTX 4090 | RTX 4080 SUPER | RTX 4080 | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti | RTX 4070 SUPER | RTX 4070 | RTX 4060 Ti | RTX 4060 | GTX 1660 Super | |
4K/60FPS | とても快適 | 快適 | 快適 | 厳しい | 厳しい | 厳しい | 厳しい | 厳しい | 厳しい | 厳しい |
WQHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 厳しい |
フルHD/144FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 | 快適 | 快適 | 厳しい |
フルHD/60FPS | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | とても快適 | 快適 | 快適 |
快適:設定を落とすことで実現可能
厳しい:その価格帯での実現は難しい
Apex LegendsはFPSゲームかつ競技性の高いタイトルですが、こういったタイトルでフルHD・60FPSは遊べると言えるものではありますが、快適と呼ぶには性能不足感が否めません。競技性の高いタイトルではフルHD・144FPSは目指したいところです。
一方でサイバーパンク2077のようなアクションRPGであればフルHD・60FPSで安定するなら十分と見ることもできます。この辺りは自分が遊びたいタイトルの傾向などでどちらを目安にするか決めれば良いでしょう。
予算が限られてるときに検討してほしい金利0キャンペーン
ゲーミングPCは10万円以下と言っても高い買い物です。まとまったお金を用意するのは誰にとっても大変なことですが、多くのBTOメーカーは金利0で分割購入キャンペーンを実施しています。
例えば30万円のゲーミングPCを一括で買うと、30万円の1回払いですが、36回払いにすると月々約8,400円の負担ですみます。
通常ローンを組むとここに金利が乗っかってくるので最終的な支払額は一括のときに比べて多くなりますが、金利0キャンペーンを使うことで3年程度の分割払いであれば金利0でゲーミングPCを購入することができます。
もちろんローンを組むことになるので安定的な収入は必要不可欠です。使う際は計画的に使っていただきたいですが、金利0なら使わない手はないだろうというのが筆者の見解です。
おわりに
10万円以下のゲーミングPCを買うときには注意が必要であることについて解説しました。初めてゲーミングPCを買う人が満足行く選択を取れる一助と慣なれれば幸いです。