Ryzen 7 9800X3D対応のマザーボード|おすすめはどれ?

PCを自作するときにCPUは性能を決める上で最も重要なパーツの一つです。CPUを選ぶときはマザーボードとの互換性を気にしなくてはなりません。

今回は「Ryzen 7 9800X3D」を搭載するときにおすすめのマザーボードとそもそもマザーボードはどう選べば良いのか解説します。

2025年5月におすすめのゲーミングPC

製品名
NEXTGEAR JG-A7G60

G TUNE DG-A7G70

G-GEAR GE9A-R251/BH
CPURyzen 7 5700XRyzen 7 9700XRyzen 9 9900X
GPURTX 4060RTX 5070RTX 5080
性能目安✕4K/60FPS
△WQHD/60FPS
◯フルHD/144FPS
◯フルHD/60FPS
✕4K/60FPS
△WQHD/60FPS
◯フルHD/144FPS
◯フルHD/60FPS
✕4K/60FPS
△WQHD/60FPS
◯フルHD/144FPS
◯フルHD/60FPS
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Ryzen 7 9800X3Dの対応ソケットとチップセット

  • 対応ソケット:AM5
  • 対応チップセット:X870, X870E, B650, B650E, X670, X670E, A620

「Ryzen 7 9800X3D」の対応ソケットとチップセットは上記のとおりです。自作PCを作るときはマザーボードもこれに対応したものにしましょう。

マザーボードの選び方

マザーボードは基板です。CPUやグラボやメモリを挿すために必要なパーツです。家で例えるなら基礎部分。基礎の上に色々な材料が乗っかって家ができあがります。PCも同じイメージです。

マザーボードの選び方は様々。先にCPUを決めてからマザーボードを決める人が多いと思います。どういう順番で構成を決めていくかは作りたいPCの形によりますが、ここではマザーボードを選ぶ際の4つのポイントについて解説します。特にソケットとチップセットの選び方に注意しましょう。

大きさを選ぶ

マザーボードには主に4つのサイズ規格があります。

E-ATX > ATX > Micro ATX >Mini ITX

最も大きいものがE-ATXです。フルタワーやミドルタワーと呼ばれるPCケースではATXが採用されていることが多いです。ミニタワーにはMicro ATXがよく使われます。Mini ITXはさらに小さなケースに使われますが、ゲーミングPCの場合グラフィックボードを搭載するためのスペースが必要なので多くの場合ATXかMicro ATXのどちらかを選びます。E-ATXは一般的には販売されておらずサーバー向け製品に使用されることがほとんどです。

マザーボードのサイズとPCケースの対応サイズが一致している必要があるため、マザーボードが大きいのであればPCケースも大きくなります。これは将来の拡張性に余裕があることになるため、PC本体の大きさを気にしないのであればATXを選んでも良いでしょう。できれば小型でもしかすると持ち運びもするかもしれないという方はMicro ATXをおすすめします。

注意点として例えばマザーボードの大きさをATXにするなら購入するPCケースもATXに対応したものにしましょう。

ソケットを選ぶ

マザーボードを選ぶ上でソケットも無視できません。ソケットはCPUの裏側にあるマザーボードと触れる部分のギザギザの形です。この形がマザーボードとCPUで同じである必要があります。

例えばCPUの対応ソケットが「LGA1700」であればマザーボードも「LGA1700」のものにしてください。この形が違うとCPUを搭載することができません。

ソケット形状はCPUの世代が新しくなると変わることになる場合が多いです。

下記Intel製CPUとAMD製CPUの世代とソケットの対応表を参考にしてください。

Intel製のCPUソケットチップセット
Ultra 2世代LGA1851Z890
B860
H810
14世代LGA1700Z790
H770
B760
Z690
H670
B660
H610
13世代LGA1700Z790
H770
B760
Z690
H670
B660
H610
12世代LGA1700Z690
H670
B660
H610
10及び11世代LGA1200Z590
Z490 (BIOS更新で11世代もOK)
H570
B560
H470 (BIOS更新で11世代もOK)
H510
10世代B460
H410
末尾に「X」が付く7~10世代までLGA2066X299
AMD製のCPUソケットチップセット
6世代AM5X870, X870E
B650, B650E
X670, X670E
A620
5世代AM5X670E
X670
B650E
B650
2~4世代AM4X570
3及び4世代B550 (3世代はCPUにグラボが積まれていると不可)
A520 (3世代はCPUにグラボが積まれていると不可)
1~4世代X470 (BIOS更新で4世代もOK)
B450 (BIOS更新で4世代もOK)
 1~3世代X370 (BIOS更新で3世代もOK)
B350 (BIOS更新で3世代もOK)
A320 (3世代はCPUにグラボが積まれていると不可)

チップセットを選ぶ

マザーボードの大きさとソケットを選んだら次はマザーボードの性能で最も重要になるチップセットを選びましょう。おそらく多くの方が迷ってしまうのがチップセットによる違いでしょう。

まずどのチップセットから選ばなくてはならないのか。ソケットと同じようにやはりCPUの対応チップセットと合わせる必要があります。

例としてCPUが「Z790」にしか対応していないのであればマザーボードも「Z790」を選ばなくてはなりません

チップセットにはいくつかの種類があり、その種類の中で世代による違いがあるということになります。Intel第14、13世代であれば「Z790」、12世代であれば「Z690」のようにZシリーズがあったり、Hシリーズもあります。それぞれの違いと特徴は以下のとおりです。

Intel製チップセットの見方
Xシリーズ「Core i0-00000X」などの末尾に「X」が付くCPU対応の超ハイスペックなモデル
Zシリーズオーバークロックが可能でハイスペックなモデル
H70シリーズ安価で性能も良いモデル(標準)
Bシリーズコスト重視モデル(ビジネス向け)
H10シリーズ一番安価なモデル
AMD製チップセットの見方
X399以外のXシリーズハイスペックモデル
Bシリーズ安価で性能も良いモデル
Aシリーズオーバークロック不可で安価なモデル

チップセットによってマザーボードの値段が変わるのですが実際のところ何が違うのか。最も大事な点はCPUをオーバークロックするかどうかです。それによって選ぶチップセットが変わります。オーバークロックする予定があるならオーバークロックに対応したマザーボードを買いましょう

オーバークロックしたい人が選ぶチップセット

Intel製CPUなら「Xシリーズ」もしくは「Zシリーズ」。よく選ばれるのはZシリーズです。

AMD製CPUなら「Xシリーズ」もしくは「Bシリーズ」。

オーバークロックしない人が選ぶチップセット

Intel製CPUなら「Hシリーズ」もしくは「Bシリーズ」、予算に余裕があるなら「Zシリーズ」です。

AMD製CPUなら「Bシリーズ」もしくは「Aシリーズ」です。

クスノキ

クスノキ

オーバークロック以外の差はあるの?

オーバークロック以外の差はストレージの拡張性やWi-Fiに対応しているか、端子の種類など、総じて利便性に違いがあります。

重要なポイントがあります。オーバークロックしてCPUの性能を引き上げた場合は別ですが、そうではない場合チップセットのグレードによってゲーム時の快適さが変わるわけではありません。

オーバークロックすれば性能は上がりますがオーバークロックしないのにわざわざ「Hシリーズ」じゃなくて「Zシリーズ」を選ぶ必要はありません。その差でゲームのパフォーマンスが変わるわけではありません。

細かい話ですがもしCPUをオーバークロックする予定があるならマザーボードのVRMフェーズ数という仕様が10以上のものを選ぶようにすると快適にオーバークロックができます。

その他の用途や拡張性を選ぶ

基本的な選び方は上述の3点で十分です。ただしマザーボードには最初からWi-Fiアンテナを内蔵しているものとしていないものなど細かなグレードの差が設けられています。マザーボードのRGB LED機能の有無などもここに当たります。

他にもPCを使う用途は様々です。作業的にThunderbolt 3ポートが必要だという人はThunderbolt 3ポートに対応したグレードのマザーボードを選ぶように気をつけましょう。

Ryzen 7 9800X3D対応のおすすめマザーボード

オーバークロック対応のマザーボード

「Ryzen 7 9800X3D」の場合、オーバークロックするのであれば「X870」もしくは「X670」のチップセットを搭載するマザーボードを選んでください。

標準モデルとなる「B650」も一応オーバークロックには対応しているのでオーバークロックをする明確な意志がないのであればBシリーズでも十分です。

コスパ重視のマザーボード

「Ryzen 7 9800X3D」を搭載するPCをコスト重視で自作する場合は「B650」を搭載するマザーボードを選ぶと良いでしょう。

Ryzen 7 9800X3D搭載のおすすめゲーミングPC

CPUに「Ryzen 7 9800X3D」を搭載しているPCの中でおすすめのものを紹介します。順番はおすすめ順ではなく、価格順です。

NEO5798

CPURyzen 7 9800X3D
メモリ16GB
グラボNVIDIA GeForce RTX 5070(12GB)
SSD500GB(M.2 NVMe)
HDD-※
OSWindows 11 Pro 64bit
価格311,800円
NEO5798 - MDL.make

MDL.makeの「NEO5798」はRyzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5070を搭載するゲーミングPCです。価格が311,800円。性能に対して破格の安さは実店舗を置かないことやSNSでショップ自ら広報活動に取り組むことで実現しています。フルHDで144FPSがとても安定し、WQHDでも設定を落とせば144FPSで安定します。ヘビー級のゲームはフルHDであればとても快適でWQHDでは設定を落とすことで快適に遊べる性能を持ち合わせます。
圧倒的な安さを実現する反面、SSD容量が500GBとやや物足りないため注文時に増量しておきたいですね。標準でCPUクーラーが空冷になっているので水冷クーラーも導入しましょう。

NEO57T98

CPURyzen7 9800X3D
メモリ16GB
グラボNVIDIA GeForce RTX 5070 Ti(16GB)
SSD500GB(M.2 NVMe)
HDD-※
OSWindows 11 Pro 64bit
価格368,800円
NEO57T98 - MDL.make

MDL.makeの「NEO57T98」はRyzen7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5070 Tiを搭載するゲーミングPCです。価格が368,800円。性能に対して破格の安さは実店舗を置かないことやSNSでショップ自ら広報活動に取り組むことで実現しています。フルHDでとても240FPSが安定し、4Kでも60FPSで安定させられます。ヘビー級のゲームはフルHDでは144FPS以上で、4Kでも60FPS以上で安定します。
圧倒的な安さを実現する反面、SSD容量が500GBとやや物足りないため注文時に増量しておきたいですね。標準でCPUクーラーが空冷になっているので水冷クーラーも導入しましょう。

G TUNE DG-A7G70

CPURyzen 7 9800X3D
メモリDDR5-5600 32GB(16GBx2)
グラボNVIDIA GeForce RTX 5070(12GB)
SSD1TB(M.2 NVMe Gen4)
HDD-※
OSWindows 11 Home 64bit
価格399,800円
G TUNE DG-A7G70 - マウスコンピューター

G TUNE DG-A7G70」はRyzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5070を搭載するゲーミングPCです。価格が399,800円。フルHDで144FPSがとても安定し、WQHDでも設定を落とせば144FPSで安定します。ヘビー級のゲームはフルHDであればとても快適でWQHDでは設定を落とすことで快適に遊べる性能を持ち合わせます。SSDはM.2 NVMeで1TBと多くの用途に応えるものになっています。

NEO5898X3D

CPURyzen 7 9800X3D
メモリ16GB
グラボNVIDIA GeForce RTX 5080(16GB)
SSD500GB(M.2 NVMe)
HDD-※
OSWindows 11 Pro 64bit
価格456,800円
NEO5898X3D - MDL.make

MDL.makeの「NEO5898X3D」はRyzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5080を搭載するゲーミングPCです。価格が456,800円。性能に対して破格の安さは実店舗を置かないことやSNSでショップ自ら広報活動に取り組むことで実現しています。フルHDでとても240FPSが安定し、4Kでも60FPSで安定させられます。ヘビー級のゲームはフルHDでは144FPS以上で、4Kでも60FPS以上で安定します。
圧倒的な安さを実現する反面、SSD容量が500GBとやや物足りないため注文時に増量しておきたいですね。標準でCPUクーラーが空冷になっているので水冷クーラーも導入しましょう。

G-GEAR GE7A-N251/BH

CPURyzen 7 9800X3D
※空冷CPUクーラー
メモリDDR5-4800 32GB(16GBx2)
グラボNVIDIA GeForce RTX 5080(16GB)
SSD1TB
HDD-※
OSWindows 11 Home 64bit
価格479,800円
G-GEAR GE7A-N251/BH - ツクモ

G-GEAR GE7A-N251/BH」はRyzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5080を搭載するゲーミングPCです。価格は479,800円とRTX 5080搭載機の中ではかなり安価。性能はフルHDで240FPSはもちろん4Kでも60FPS以上でとても安定します。ヘビー級のゲームの場合WQHD、4Kでも快適に遊ぶことができます。ただし、標準構成ではCPUクーラーが空冷になっているのでここだけは240mm、できれば360mmの水冷クーラーに変更して購入することをおすすめします。

G-Tune FZ-A7G80

CPURyzen 7 9800X3D
メモリDDR5-5600 32GB(16GBx2)
グラボNVIDIA GeForce RTX 5080(16GB)
SSD2TB
HDD-※
OSWindows 11 Home 64bit
価格569,800円
G TUNE FG-A7G80 - マウスコンピューター

G TUNE FG-A7G80」はRyzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5080を搭載するハイエンド向けのゲーミングPCです。価格は569,800円。2025年のハイエンドグラボRTX 5080を搭載しているのでフルHDで240FPSはもちろん4Kでも60FPS以上でとても安定します。ヘビー級のゲームの場合WQHD、4Kでも快適に遊ぶことができます。SSDはM.2 NVMe Gen4で2TBと多くの用途に応えられるものになっています。ケースはフルタワーと大きく後の拡張性やメンテナンス性にも優れています。

おわりに

「Ryzen 7 9800X3D」の対応ソケットやチップセットを基に、マザーボードの選び方を紹介しました。

自作PCを作るときに必要なパーツについて別途まとめているので、気になる方はぜひご覧ください。

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